女性の権利

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 憲法第14条では性による差別を禁止し、また憲法第24条では両性の本質的平等を規定しています。また日本政府は女子差別撤廃条約を批准しています。しかし未だ、「男尊女卑思想」「家父長制思想」「男女役割分担論」などによる女性差別が残っており、女性の人間としての権利は十分保障されているとは言えないのが現状です。以下のように女性の権利を守る法律はいろいろありますから、泣き寝入りしないで、相談をして下さい。

女性に対する賃金差別

 男性と同じような仕事をしているのに女性の賃金が男性よりも低い、というケースは良く見かけられます。労働基準法第4条では、「使用者は労働者が女性であることを理由として賃金について男性と差別的取扱をしてはならない」と規定して、女性に対する賃金差別を禁止しています。この条文により、多くの女性労働者は差別賃金についての損害賠償請求などの要求を行なっており、たくさんの判決例もあります。

妊娠・出産などを理由とする不利益取扱の禁止

 女性が妊娠・出産などすると、会社から退職勧奨や配置転換、降格などの不利益を受けるというケースは後を絶ちません。最近は「マタハラ」(マタニティハラスメント)と呼ばれています。妊娠・出産は人類の種の保存のために不可欠な行為であるにもかかわらず、女性がこのような不利益を受けているということは、大きな問題です。

 男女雇用機会均等法の第9条では「事業主はその雇用する女性労働者が妊娠したこと出産したことなど(中略)その他の事由であって厚生労働省令で定めるものを理由として、当該女性労働者に対して解雇その他の不利益な取扱をしてはならない」と規定しています。

 また育児休業・介護休業法でも同様の不利益取扱を禁止する規定があります(第10条、第16条の9、第18条の2、第20条の2など)。

 女性が働きながら、安心して妊娠、出産、育児などすることのできる社会環境を作ることはとても重要なことです。

セクシュアルハラスメント

 女性が働いていると、職場の上司等から「良い体しているね」「子どもは何時できるの」「何人の寝たの」と聞かれたり、無理にキスされたり、酒の席やホテルに誘われたりするような、性的な嫌がらせを受けることは少なくありません。

 男女雇用機会均等法の第11条では事業主に対して、職場においておこなわれる性的言動により労働者が不利益を受けたり、就業環境が害されることのないように措置を講ずることを求めています。また現実にこのような行為によって被害を受けた場合には、損害賠償を請求することができます。

ドメスティックバイオレンス

 家庭内における男女間の暴力等の行為を指しますが、交際中の男女間における場合も含めているようです。かつては夫の妻に対する暴力については「夫婦で話し合って解決するように」という考え方が強く、妻が警察などに救済を求めても放置されていました。また夫婦間の暴力は、第三者には見えにくいため、隠蔽され長期化しやすい傾向があります。しかし家庭内であっても、強姦、暴力、侮辱など刑法上の犯罪と評価できる暴力も少なくありませんし、暴力によって女性が精神的に大きなダメージを受けることもあります。

 平成14年に「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」(VD防止法)が制定されたことにより、大きな社会問題として考えられるようになりました。

 勇気をもって相談することがなにより必要です。

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